特定非営利活動法人福島ライフエイド(NPO法人ふくしまらいふえいど)は3.11を原因とする県外生活者、そして地域住民のニーズに応える復興支援活動を行う団体です。















 原発事故による自主避難者で栃木県米山南町の雇用促進住宅に入居されたご家族との出会いから、同町の町内会会長の小早川房平さんの支援活動は始まりました。
福島県から栃木県、県庁から最寄りの市町村、担当者から避難者まで十分に情報が行き届かなかった震災当初を振り返ってお話をお伺いしました。

自主避難者のご苦労と私が手伝えること
 平成23年4月6日、地区住民から私のもとへ「福島からの避難してきた方が雇用促進住宅に入居された」との一報が入ったことが支援活動を始めたきっかけでした。
 自主避難者の皆さんにお会いして最初に困りごととしてお聞きしたことは、先ず情報がはいらない。地元(出身地)の情報、支援に関すること、兎に角すべての詳しい情報がもらえない。テレビの情報があっても個人的にどうすればよいのか何もわからない。そして自主避難者には、支援物資も届かない。生きるため、生活する為にはすべてお金がかかる。お金がないと生きていけないとこれほど思ったことはない。ということでした。
 支援物資に関しては、私が翌日佐野市の災害対策本部に掛け合いましたが、あいにく災害地に支援物資を提供したところなので何も残ってません、とのこと。しかし隣市のNPOの方に特別な協力をしていただき、隣市の体育館に置いている支援物資を都合8回も引き取りに行かせていただくことができました。これは何も持たずに避難して来られた皆さんに本当に喜んでいただきました。
 避難者は着の身着のまま、お金も荷物も十分に持たずに来られたのに、生活する部屋には給湯器もついていないような状態でした。また避難者の住まいにはインターネット環境がないにも関わらず、当時はHPでしか情報を入手できなかったのです。避難者はお金をたくさん貰っているものと思われてますが全員がそうではないし、里帰りにしても30時間しか持たない線量計を行政に持たされ、帰っても宿は業者で一杯。線量不安の中で過ごさなくてはならない。また、若い人は帰らない、家もいらないという。避難者がどういう思いで生活しているのか、通常の生活がどんなに欲しかったか、皆さんに知って欲しいです。
 現在、全国から送られた支援物資のタオルを活用して、避難者の方々が縫った「までいなぬくもり」という雑巾を販売しています。「までい」とは心を込めてという意味です。この雑巾には、市とNPO、地元企業、米山南町会のメンバー、皆さんが関わっています。行政には今回の経験を活かしてほしいですね。私たちは避難者の方々が佐野市に住んで良かったと言ってもらえるように、これからもそのお手伝いをさせていただきたいと思います。


■プロフィール
小早川 房平(こばやかわ・ふさひら)
福島原発自主避難者の方で米山南町の雇用促進住宅に入居されたご家族の震災、津波、原発避難のお話しを聞かせて頂く機会が有り、そのご縁から更に多くの避難者の方々のお話を聞く機会を持つ。そこで、自主避難者の皆さんは、避難所を転々としてこられ、当時はティシュ1箱の支援物資や情報が入らないことを知り、少しでもお手伝いできればと、取り組みを開始。

心の喜びを感じていただこうとゴスペルライブを企画しました。出演者の皆様、会場、駐車場、関係ボランティアと全て無償で協力いただき開催。入場無料で席上献金をいただき、献金は雇用促進住宅避難者の皆様にお渡しできました。入場者は、避難者の方近隣の方々で350人でした。

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